インターンシップについて、EDGEではエアリーフレッシャーズご利用企業様のインターンシップ設計をサポートしています。こちらのコラムでは、インターンシップ設計の参考事例として活用できる各社の取り組みを紹介します。
【前回コラム】インターンシッププログラムを学生に設計してもらう
今回ご紹介する企業は、1DAYインターンシップを開催することで、インターン参加学生を翌年の選考に挑む母集団として獲得することに成功した事例です。
インターンシップ終了後、学生との接点を継続し母集団へ
インターンシップを開催する企業は急増していますが、採用母集団としての接点継続が難しく、開催時期については試行錯誤が続いています。少しでも早く就職活動をスタートさせる早期優秀層との出会いを求めたい反面、翌年までの繋ぎとめが難しく、就活直前の冬季に開催する企業も増えつつあります。
大学キャリアセンターにて学生の内定承諾状況を調査したところ、冬のインターンシップより夏のインターンシップに参加した企業へ就職を決めている学生が多いことがわかりました。
冬に出会った学生は、自社のことを覚えており、3月以降の説明会に参加してくれる可能性が高く、人事担当者も冬に出会ったばかりの学生のことをよく覚えており、一見すると冬インターンの方が母集団形成に貢献しているように感じてしまいます。
確かに応募者数という意味では、冬インターンは即効性があります。しかし、内定承諾という点では夏インターンから学生との接点を継続している企業に軍配が上がっているのが実情です。
インターンシップは学生の就業力を向上させる社会貢献活動であるという想いと、優秀な人財を獲得したいという想いが交錯しているのが企業の本音です。学生にとってもミスマッチを生まない企業選び、自分に合った職業選択の為にインターンシップを通じた体験から企業を知ることが重要となります。
就職活動中の学生にとって、「本命」になるのか「持ち駒」になるのか、企業にとっては大きな違いがあります。多くの学生は夏~秋に出会った企業から職業観を学び、自身の就職先としての興味を継続し、翌年には「本命」となっていきます。持ち駒企業から本命企業へ自社のポジションを向上させるためには、冬インターンのみでなく、夏~秋にかけてもインターンシップを開催することが重要であるといえます。
今回紹介する企業は、8~11月にかけて1DAYインターンシップを開催しており、以下のような内容で構成されています。
1.自社の事業内容を疑似体験できるグループワーク
2.採用担当者による就職活動準備講座
3.先輩社員との座談会
プログラム自体は決して珍しいものではなく、良い意味で一般的な1DAYインターンシップとなっています。では、どこで他社との差別化を実現しているのか、夏~秋に出会った学生を翌年まで繋ぎとめるインパクトはどこにあるのか、その工夫を紹介します。
こちらの企業では、インターンシップの開催後に参加学生と専用のWebサイトを通じて情報交換を実施しています。対面でリアルに会った関係性をWeb上で継続させ、自社への興味を維持させるという手法です。スマートフォンアプリを用いて、インターンシップ参加学生には宿題として2つの課題を与えています。
1.毎月の近況報告を1分以内の動画で投稿する
2.就職活動(他社インターンシップ)情報を投稿する
1つ目の近況報告は、「今月一番がんばったこと」をテーマに15~30秒ほどの動画で投稿してもらいます。
就職活動ではガクチカと呼ばれる「学生時代に力を入れたこと」を日々意識させることで、履歴書やエントリーシート、面接での自己PRを作成する際に大きく役立ちます。その狙いを伝え、他の学生にもシェアできる環境へ投稿させることで、人前でアウトプットするトレーニングとなります。インターンシップ当日の就職活動準備講座の中で、この課題の目的や意義を伝えておくことで、学生は就活に役立つトレーニングとして積極的に投稿してくれるようになります。
2つ目は、他社のインターンシップを紹介し合うことで、就活に関するリアルな情報をシェアすることを目的としています。1人で参加できるインターンシップには限りがありますが、他の学生が参加したインターンシップの情報を簡単に入手できれば、それだけ多くの企業情報が得られますし、次に参加するインターンシップを見つけることも可能になります。SNSやネット上での口コミを頼りにする今時の学生にとって、インターン参加者限定サイトで情報交換される信憑性の高い情報は大人気のコンテンツとなっています。
また、採用担当者にとっては学生の生の声、他社のインターンシップ情報を入手する貴重な機会にもなっています。
このようにインターンシップ終了後、学生の就職活動に役立つ課題を提供し、自社のインターンシップサイトを介して就職活動を展開していくことで、就職活動と自社が切り離せない関係になっていきます。その中で接点を継続し、時には企業情報を提供、時には学生へのアドバイスやフィードバックを投稿することで、自社への魅力付けを行い、採用選考に挑むための志望度を高めています。インターンシップ 学生へのフィードバックが重要だ(日本経済新聞)
この企業では、インターンシップ参加者からの内定辞退者は0名となっており、結果として採用成功に大きく貢献した事例といえます。
こちらの企業では、インターンシップ実施後の学生への課題提供や情報共有において、エアリーフレッシャーズを導入しています。
ICT活用で学生への情報発信や情報シェアを効率化
学生への情報発信や情報シェアを効率化し、未読・既読など学生の状況が見える化できる管理ツールとして、また学生の個人情報を適切に扱うことができるエアリーフレッシャーズを活用する取り組みが注目を集めています。
働き方改革が注目される昨今、人事担当者にとっても学生にとってもストレスなく最大限の効果が得られる手法を検討されるのはいかがでしょうか。
インターンシップ参加学生の獲得、その後の接点継続やエントリー者の歩留まりを向上させる事例、ノウハウが必要な方はEDGEまでお問い合わせください。